2004年07月21日

真っ直ぐになろうよ(退院後)Vol.4


【術後1日目】(7/13)
 帰宅後、自室をクーラーでがんがんに冷やす。氷枕を首のうしろにあてがうと、ものすごくラク。動けなくもないが、動きたくない。頭も痛い。寝る。空腹のため夜中に起きて、インスタントラーメンを食べる。しょっぱいものがうまい。
【術後2日目】(7/14)
 口がカラカラになって目が覚める。水で口を潤す。センターから様態確認の電話。「まだダルいけれど、鼻血もほとんど止まり、頭痛も昨日よりは軽くなった」と伝えると、「明日になると嘘のように楽になる」と言われる。マジかよー。終日、岩井俊二の映画や、フィギュアスケートのビデオやDVDを観て過ごす。2食共(わたしは1日2食なのだ)、梅がゆを作って食べる。
【術後3日目】(7/15)
 昨日の看護士さんの言うとおり、頭はまだ重い感じを拭えないが、だいぶ鼻も、全身も楽になる。食事は、いまだにかゆの方が食べやすい。朝、東京の家に帰る。マスクは欠かせない。鼻水が出る。軽い階段の昇降で息切れする。電車の揺れはさほど気にならない。文藝学校で授業を受ける。夜、再び実家に戻る。
【術後4日目】(7/16)
 朝、診察を受けに病院へ。すっかり忘れていたが、実は今日が、鼻のガーゼを抜去してもらう日だった。今日は担当の先生が居ないので、別の先生にお願いする。抜去は大して痛くなかった。みるみるうちにガーゼが取れる。頭痛がひどいので、耳鼻科の診察室のベッドで、2時間ほど寝てから帰る。うっかり朝食と昼食を抜いてしまったので、夜、実家に寄って、食べまくる。
【術後5日目】(7/17)
 実家でゴロゴロしつつ、日本史の勉強にとりかかる気力が出てくる。鼻血は相変わらずだが、明らかに鼻の通りは良くなる。口をつむっても息が吸える!! 家にあった「家庭の医学」に、鼻中隔湾曲症も精神疾患を招く一要因となりうると載っていた。そりゃあ、鼻が詰まって頭がボーっとしてりゃあ、頭も悪くなるさと思う。
【術後6日目】(7/18)
 鼻の中が傷口のかさぶたでガビガビになる。実家で日本史の教科書を読んだり。ジェンキンスさんが帰ってきた。
【術後7日目】(7/19)
 平和だ……。
【術後8日目】(7/20)
 診察&鼻の洗浄をしてもらいに病院へ。術後からずっと、上前歯の裏側の歯茎がしびれているので、どうしてなのかと聞いたら、鼻の毛細血管を傷めたせいだと言う。完治するには半年くらいかかるそうだ。まあ、がまんできるしびれだ。また、鼻の洗浄もしてもらう(鼻の奥の奥に残っていたガーゼも全部取ってもらう)。これから1ヶ月くらいは毎日、鼻が汚れやすくなるので、自分で鼻の洗浄をするように指導される。っていうか、暑い。夜、東京のうちに帰る。
【術後9日目】(7/21)
 飽和食塩水を作る。これを更に水で薄めて鼻を洗浄する。朝と夜の2回。クスリも一応飲んでいる。今日も暑い。

真っ直ぐになろうよ(手術・入院報告)Vol.3

 【術後1日目 退院当日】(7/13)

5:00amごろ 起床。ぐっも。今日もいい天気だ。空も恋も水色だ(意味不明)。窓の外についた手すりに、今、一匹の鳩が止まっている。わたしはその鳩を「クボヅカ・ニュータイプ・ヨウスケ」と名付けた。クボヅカは、しばらく手すりに止まって、わたしを楽しませた後、5階の高さから一気に飛躍して、そのまま戻ってこなかった。
6:00amごろ 身支度を始める。トイレに行くにも一苦労。足元がふらつく。鼻血はまだ止まらない。しかし出血の量は減っている。
7:30ごろ 朝食。ご飯、ふの味噌汁、ツナを甘く煮たもの、温野菜。味噌汁のしょっぱさがたまらなく美味しく感じる。食べていると、母がやって来た。林家ペーのようにカメラを手にしている。わたしが個室に泊まったと聞いた父が、記念に部屋を撮影してこいと母に渡したらしい。勝手にしろっ!
8:00amごろ 先生と担当の看護士さんが病室にやって来る。昨日母が買ってきてくれたマスクを使ってみようと、先生直々“超立体”をかけてくれる。付けてみて、確かに楽。それを付けて、外来へ向かう。足どりもだんだんしっかりしてくる。
8:45am 外来の診察が始まる前に、外来で鼻を診てもらう。退院の許可がおりる。次回の診察日なども決まる。
8:55am カルテ等を持って、日帰り手術センターへ。退院後の指導と、30分ほどの点滴。飲みづらいが、ポカリをぐびぐび飲む。口呼吸のせいもあってか、喉が異様に渇く。センターがあまりに過ごしやすい空間なので(気温と湿度のバランスが絶妙)、少し寝る。
10:30am 日帰り手術センターを後に、母の車で帰宅。

真っ直ぐになろうよ(手術・入院報告)Vol.2

 ここからちょっとだけグロくなるので、そういうのがダメな方はVol.3へどうぞ。

【手術当日 術前】(7/12)

 14:11amごろ 手術室に到着。移動の台から、手術の台へと再び移動する。日帰り手術センターは独自に手術室を持っていて、そこで手術をしてもらう。手術室は、さっきまでいた個室の、「ほんのお向かい」にある。
 14:13amごろ 手術室にBGMがかかっていることに気付く。森高千里の「ハエ男」だ! 鶴田真由似の看護士さんが、ニッと笑って「今日は森高にしてみました」
 14:15amごろ 「手術中、何かあった時のために」と、カスタネットを握らされる。何かあったら鳴らせと言うのだ。その後、病院がきれいになったねなどといった世間話をして、看護士さんとも打ち解け、だいぶリラックスしてくる。
 14:20amごろ 再び安定剤を打たれる。さっきは右肩に打たれたと言ったら、今度は左肩に。先ほどと同じく吐き気とめまいに襲われたが、腕に巻いた血圧計で血圧を調整してもらったら瞬時に楽になった。
 14:22amごろ 手術室に先生登場。ちゃんと、さっき外来の診察室で会ったあの先生だ(知らない間に別の医師が手術をしてましたなんていったら、たまらないからな)。先生から「今日はお願いします」 先生のほうが看護士さんたちよりも年齢が下らしく、全然エラそうでないので、なんかいい雰囲気だ。とか思っているうちに、わたしの顔はあっという間に、鼻と口だけを残して厚い布で覆われてしまった。目には開かないようにとテープが貼られ、胸には心拍計を取り付けられた。わたしはカスタネットを、音の鳴らぬように握り締めた。手術室には森高の甲高い声がうたっていた。

 【手術当日 術中】(7/12)
 14:25amごろ〜15:35amごろまで 手術。局所麻酔のため、意識ははっきりとある(ボーっとしるけど)。まず、鼻の両方の穴に直接、麻酔の注射を2本。予め外来で麻酔をしたためか、ほとんど痛みがない。先生が何か動きをとるたびに、看護士の竹城さんが、「いま、注射打ったからねー」などと大きな声で、実況してくれる。わたしはそのたびに「はいー」と上ずった声で、返事していた。その間、鼻毛は手早く切られた。しかし物静かな先生が、「じゃ、切ります」と言った時は、少し緊張した。まずは鼻中隔が湾曲したために狭くなってしまった鼻の穴のほうから慎重に切り取った。当然骨を削いでゆくのである。やはり、この作業に最も時間がかかる。曲がった軟骨が取り除かれると、今度はトンカチのようなものでまだ曲がっている鼻を真っ直ぐにしようと、思い切り叩かれる。これでだいぶ真ん中に寄った感じだ。この時、もちろん痛みはないが、眼球の下によく響き、骨が割れてしまうのではないかと恐怖感が起こる人もいるらしい(でも大丈夫だ、大抵は)。森高がまだうたっている。鼻が整うと、次は、慢性鼻炎のために腫れてしまった粘膜を切り取る。これは、破砕と吸引を一緒くたに行えるメス(シェーバーシステム)を使い、手早く済んだ。先生に「ためしに鼻で息してみてください」と言われてしたら、ほんとに息が吸えた。良かった。成功だ。そして最後、両方の鼻の穴に、それぞれ4本ずつ、ガーゼを詰め込まれた。詰め込まれながら、「結構入るもんだなあ」と妙なことに感心した。

 【手術当日 術後】(7/12)
「まぁ、こんなもんでしょ」の先生の一言で、手術終了。わたしも「ありがとうございました」と言えるくらい、意識がはっきりとしている。結局カスタネットは一度も鳴らさなかった。厚い布を取ってもらい、胸に貼っていた心拍計もみんな剥がしてもらう。そこでわたしはすぐさま先生に頼んだ。
「先生、取った軟骨みせてください!」
 飄々とした風な先生は、「あ、見たい?」と言って、軟骨を見せてくれた。それは、螺鈿にも紛うほどの細やかな光を放ちながら、たしかにCの字(Sの字の人もいる)を描いて湾曲していた。

15:35amごろ 手術台から再び、日帰り手術センターへの移動のための台に移る。自分で移るだけの体力は充分にある。鼻にガーゼが大量に詰め込まれているので、当然口呼吸しかできない。手術室から出ると、看護士さんたちが待っていた。ここで“竹城&真由”は手術室へと戻っていった。
15:36amごろ 移動の台に乗っかったまま、個室へ戻る。すると、母が待っていた。看護士さんたちにペコペコしている。点滴を交換してもらったりして、しばらく個室で休む。母は、先生に呼ばれて別の部屋に行った。その時、母も軟骨を見せてもらったらしい。後の母の感想を聞くと、「ほんとに曲がってたね」
15:50am 先生と担当の看護士さんと母の3人が個室にやって来る。先生が手術の模様をビデオに撮っていたので、それをみんなで見ようというのだ。個室に置かれたテレビで、わたしもベッドで寝たまま見る。小型カメラを鼻に通して撮った、まさに手術のクライマックス(爆 つまり、軟骨を取る瞬間)を見たのだが、それは見事なメスさばきだった。先生、グッジョブ。
16:00am 看護士さんに、パジャマに着替えるよう促される。点滴の針が刺さったままなので、着替えにくく、看護士さんに助けてもらう。持参したTシャツと短パンに着替える。
16:05am 突然、吐き気とめまい。吐き気止めを点滴してもらう。
16:20am 気分が楽になってきたので、今夜泊まる病室へ移動。看護士さんにマスクをかけてもらう。移動中、なぜか寝たフリをする。産婦人科の病棟以外、相部屋が開いていないというので、個室に泊まることに。相部屋だと一泊1,050円のところ、個室になると一泊10,500円になる。母は「まあ、仕様がないでしょ」
16:25am 病室に到着。初めての個室を満喫する暇もなく、ベッドになだれ込む。夕日がまぶしくてウザい。病棟の看護士さんが来て、氷枕を頭にあててくれた。鼻がキューッと閉まるように痛い。鼻血が喉に落ちて、口からどんどん出る。鼻の先に詰められた綿球も、すぐに真っ赤に血で染まる(綿球は頻繁に自ら交換しなければならない)。
16:40am 先生と担当の看護士さんが病室にやってくる。まぶたが重い。先生が母に、ひえピタやら、オススメのマスクやら、買ってくるといいと勧めている。母は真剣に聞いている。飄々とした風な先生が、妙にマスクに詳しいので(付け心地が楽なユニ・チャームの“超立体”が良いと勧めてくださった)、看護士さんもわたしも、おかしくてたまらなかった。
16:50am 先生と看護士さんが病室をあとにする。母が、「何か飲みたい?」と聞くので、「ポカリ」を頼んだ。
18:00ごろ 夕食。いただきます。メニューは、白米、キャベツの漬物、煮魚(ぶりのあら)、茶碗蒸し。鼻にガーゼが入っているため、咀嚼している間は息ができないのが辛いが、朝食・昼食を抜いてしまったので、できるだけたくさん食べる。食事だけでも疲れるので、休み休み食べる。どれも噛まずに飲み込む。食後は、止血剤と整腸剤を飲む。
18:20ごろ ごちそうさま。出血が止まらないので、じっとする。
19:00amごろ 母が帰る。ポカリや綿球、ユニ・チャームの“超立体”などを買ってきてくれた。
21:00am 面会時間終了の放送が入る。オルゴールのBGMが流れる。舌が血で染まる。綿球を頻繁に交換する。看護士さんが、電気を消しにやって来る。
21:00am〜翌日5:00am 眠れたか眠れないかよく分からないうちに朝になる。長い夜だった。気分は平気だったが、鼻血は止まらなかった。友だちにもらった坂本龍一のCDなんかを聞いていた。夜中に3回くらい、看護士さんが来て、体温と血圧を測っていった。よく分からないうちに、もう、いや、まだ朝だ。

真っ直ぐになろうよ(手術・入院報告)

 では、手術の報告&感想をお伝えします。


 【手術前日】(7/11)

 参議院選挙の投票日。夜、投票を済ませてから実家へ。夕食はそうめん・冷奴・わかめとじゃいもの味噌汁、以上。食後は止血剤をきちんと飲む。風呂は、明日からしばらく入れないので、ゆっくり浸かる。今日は頭もちゃんと洗う(おいっ!!) 夜中、ラジオを聴きながら、自民と民主の接戦に興奮。明日は手術だというのに、朝4時ごろまで眠れない。


 【手術当日 術前】(7/12)

 10:00am 起床。良い天気だ。「そういえば今日は手術の日だったな」というくらい、自分でも驚くほど、手術に対して希薄な想いしかない。「術前の飲食は朝8時まで」というのを思い出し、朝食は取らなかったが、止血剤だけは飲んでおく(どんな人もマネをしないでください)。
 11:30am 母の運転で、一緒に病院へ。
 12:15am 病院到着
 今日から病院がリニューアルオープンしたらしく、院内がとてもきれい。天井が高い。壁が白い。BGMがショパン。わたしが向かう「日帰り手術センター」は、2階の奥のほうにひっそりとあった。
 12:30am 院内「日帰り手術センター」へ。「こんにちは〜」とのこのこ入っていったら、数人の女性の看護士さんが、「こんにちは〜」。その中にわたしの担当の看護士さんもいて、ピンクのカーテンで仕切られた個室に促される。そこのリラックスチェアに座らされる。「外来で診察があるから、しばらくそこで待っててね」 リラックスチェアの機能を様々いじっていたら、駐車場から母が到着。病院の空気に、彼女も珍しく緊張の面持ち。と、看護士より外来へ行くよう指示。
 13:00am 院内1階の耳鼻咽喉科外来へ。外来はまだ外来患者がたくさんいる。こんなのでちゃんと手術をやってもらえるのかと不安になる。診察。先生に「今日はよろしくお願いします」 手術のために、鼻に麻酔をかける。といっても、注射ではなく、綿棒に麻酔薬を付けて鼻の粘膜に塗るだけ。痛くも痒くもない。先生に「またあとでお会いしましょう」と言われて、外来をあとにする。と、外来の年配の看護士さんに、「マニュキア取ってこなきゃだめって言ったでしょー!」と注意される。除去してくるのをうっかり忘れたのだ。ペディキュアも取らなきゃダメかと聞いたら、「全部取らなきゃダメ!!」
 13:20am 再び日帰り手術センターへ。リラックスチェアのある個室へ。除光液を借りて、急いで爪を拭く。拭いている横で、「なんで家で取ってこなかったの!!」と母が騒ぐ。爪が拭けたあと、看護士さんより手術着に着替えるよう指示。手術着は浴衣のように前あわせで、腹の位置で紐を結ぶ。色は薄いブルー。「下着は全部取るんですかー?」と聞いたら、「下は履いてていいよー」
 13:30am  リラックスチェアに手術着で座る。患者になった気分(患者なんだよっ!)。リモコンで背もたれを後ろに、足を高くして、ボーっとしている。と、看護士さんが「点滴打ちましょー」とやってくる。抗生剤の点滴で、中味はポカリのようなものだという。点滴初体験。どうってこたない。手術着に点滴。これで完璧な患者だ。
 13:35am 看護士さんが「安定剤注射しましょー」とやってくる。肩に安定剤を打たれる。
 13:45am 突然、吐き気とめまいに襲われる。血圧が急に下がる。これらすべて、安定剤の効果による副作用。看護士さんたちの完璧なまでの看護により、すぐに体調は快復する。が、この時すでに、笑う(顔の筋肉を動かす)だけの元気がなくなる。
 14:00am 手術でお世話になる女性の看護士さん2人が挨拶に来る。ひとりは“ゆき竹城”、もうひとりは“鶴田真由”に雰囲気が似ていた。わたしが無表情で「今日はお願いします」とふたりにいったら、「なーにー、元気ないじゃないのー」と、竹城さんに、なまり(たぶん福島)がたっぷりの東京弁で返された。
 14:10am 「ちょっと早いけど、行きましょうかー」と張りのある声に元気よく、“竹城と真由”が迎えに来る。日帰り手術センターの看護士さん総勢5人ほどもやって来る。チェアから手術室への移動のための寝台へ、ひょいと自分で移り乗る。台の上で天井をみつめてボーっとしていたら、竹城が「がんばれ!!がんばるんだ!!」といって、わたしの左手をがっしと掴んだ。なんだか妙に面白くなってきて笑ったら、「よし、その調子だ!!」と竹城さんも笑った。

 そして手術室へ。

2004年07月20日

入院診療計画書

 鼻が曲がっていたので、手術をしてもらいました。それに関する計画書を病院から事前にもらっていたので、内容をほぼそのまま載せます(“鼻たけ”の人も、手術の内容は違くても、それ以外の流れは同じらしい)。実際とは異なるところも多々あるので(ガーゼ抜きは、実際は術後7日目でなく、4日目にしてもらえた)、それはまたあとで書きます(っていうかそれをしゃべりてえっ)。太字になっている部分については、看護士さん(和泉もとやの嫁似)とわたしの会話を下に載せてあります。

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 【手術前日】(7/11)

清潔: 入浴可
排泄: 制限なし
活動: 制限なし
指導: 術後、鼻内に綿球を入れ圧迫します。事前に鼻をつまんで水を飲む練習をしてください

たら:これはどうしてもやらなきゃダメ?
看護士Y:一応書いてあるけど、別にやらなくていいよ。術後、ガーゼで鼻がパンパンになるから、水を飲むのが辛くなるの。その時のための事前訓練ってことだから


 【手術当日 術前】(7/12・朝)

食事: 朝8時から絶飲食です
処置: 外来で診察があります。血圧・脈拍・体温測定します
点滴: 点滴をしながら手術室に向かいます。抗生剤の点滴をします。
手術: 顔に覆い布をかけます。血圧を測ります。何かありましたら、動かずにお知らせください
排泄: 手術室に入る前に排尿を済ませます
活動: 制限なし。但し、安定剤の注射をしたあとは歩けません。
指導: 昼12時30分に日帰り手術センターへ来院してください

たら:動かなかったらお知らせできません(局所麻酔だけど)
看護士Y: 何かあったときのために、手にカスタネットを握っていてもらうので、何かあったらすぐ、それを鳴らしてちょうだい


 【手術当日 術後】(7/12・昼)

食事: 術後1時間経過したら、飲水できます
処置: 血圧・脈拍・体温測定します。センターで経過を見ます。疼痛・出血・気分不快の有無を確認します
点滴: 抗生剤の点滴を続けます
排泄: ゆっくり歩行で可
清潔: 入浴できません(入院時も同様)
活動: 術後1時間程度安静です。出血しやすいので、普段よりゆっくり行動してください(入院時も動揺)
指導: @出血が染み出てきたら綿球を交換してください。市販の綿球を購入ください A鼻内にガーゼが挿入されています。圧迫感・頭重感が起きます。氷枕貼用し安静にしてください B鼻内のガーゼの位置がずれてしまうので出血は静かにティッシュで拭き取る程度にしてください Cガーゼが喉に落ちた場合、翌日外来受診してください(入院中・退院後も同様)


 【手術当日 入院】(7/12・夜)

食事: 制限なし。飲み込みやすいものを選択してください
処置: 車イスで夕方16時ごろ病棟に案内します。出血が綿球上に染み出たら交換してください
点滴: 飲水ができれば点滴は終了です
内服: 夕食後より内服(抗生剤・炎症止め・整腸剤)開始


 【術後1日目 退院】(7/13)

食事: 制限なし
処置: 朝8時45分耳鼻科外来で診察します。診察後、センターで退院指導を行います。
点滴:抗生剤の点滴をします
内服: 飲みきり終了
排泄: 制限なし
清潔: シャワー欲可。短時間で済ませてください。長湯をすると出血する可能性があります
活動: 手術後2〜3日は激しい運動は控えてください


 【術後2〜6日】

処置: 退院翌日、電話訪問で状態確認を行います
指導: 医師の支持通り、通院してください


 【術後7日目】

食事: 制限なし
処置: 外来にて、鼻に挿入しているガーゼを抜去します
点滴: なし
排泄: 制限なし
清潔: ガーゼ抜去の翌日から入浴できます
指導: ガーゼを抜去した日は出血しやすいので、注意してください

2004年07月08日

Drinking Hemostatic

 今月12日に、鼻中隔矯正術という手術を受けます。というわけで、6日より止血剤を飲んでいます。こうなるともう、少しずつではありますが、手術に対する実感が湧かざるを得ません。それにしても、最近は薬剤師が患者に、こまめに、分かりやすく(時には必要以上に)、クスリの説明をするようになったなあと、つくづく感じます。以下、わたしの飲んでいる止血剤の名称と、患者に向けられた、その飲み方・効用について。鼻中隔湾曲症の方への参考までに。

 ◇トランサミンカプセル: 1日3回。1回に1個。出血を止めたり、のどの痛みや炎症を抑えたり、じんましんや湿疹などを抑えます。

 ◇アドナ(AC-17)錠 30mg: 1日3回。1回に1個。細血管からの出血を止めます。また、もろくなっている細血管を強くして出血しにくくします。

2004年06月22日

入院メモC

 昨日、病院に行って、手術に関する詳しい説明を聞いてきました。担当医を信じていないわけではないのですが、やはり手術に対する不安があるため、「手術の模様をビデオカメラで撮影できないものか」と思っていたら、先生から先に、「手術の模様はビデオで撮影します。それをお母さんにみてもらいますから」と言ってくださり、とても安心しました。それを母親に告げたところ、母は「あんまり見たくないね」と言って、苦笑いしていました。

入院メモB

 日帰り手術センターより頂いた「手術の案内」を以下抜粋して記します。(だんだん、遠足を楽しみにするコドモの気分になってきた……) ********************************************************************
 
 (Tarachka)様の手術は(7月12日月曜日14時00分)頃から、予定しています。(12時30分)までに日帰り手術センターにお越しください。

 <手術前の注意事項>
 
 * 食事・水分について

 食事は、(7月12日8時)まで
 水分は、(7月12日8時)まで
 通常通り、摂ってください。それ以降は飲食しないでください。
 
 * 薬について
 
 (止血剤)の薬は、手術当日朝も少量の水でお飲みください。
 
 
 *マニキュアをしている方は、落としておいて下さい。
 *その他は、今まで通りに日常生活を送ってください。
 *風邪・けが・体調不良がある場合は、日帰り手術センターへご連絡ください。

 
 <当日の持ち物>
 
 ◇手術承諾書
 ◇入院証書(保証金は不要です)
 ◇手術計画表
 ◇診察券
 ◇内服薬(いつも飲んでいる薬)
 ◇箸
 ◇湯呑み
 ◇ティッシュ
 ◇手鏡
 ◇洗面道具
 ◇パジャマ
 ◇スリッパちゃん
  
 
 <当日入院される方>
 
 ・夕方16:30頃、病室へご案内します。
 ・翌日、医師の診察が終了し退院の許可が出たら、9:30頃までに日帰り手術センターへ起こしください。
 ・看護士より、退院後の生活についての説明があります。

入院メモA

 わたしは今回の手術を、「日帰り手術」でお願いしています。少しでも入院負担を少なくしたいのが一番の理由です。本来なら、1週間ほどは安静のためにも入院していたほうが良いらしいのですが、「まあ、静かにしていれば、しなくても平気かな」(担当看護士Y談)というので、しないことにしました。正確に言えば、手術開始と、麻酔が解けるまでの時間の都合上、一泊入院するのですが、退院の許可が下り次第、自宅に帰ってきます。  
 以下、病院内にある「日帰り手術センター」から頂いてきた「日帰り手術センターのご案内(抜粋)」。……「健康な患者さん」ってなんだろ。まあ、パンフレットにはこうあっても、医者や看護士はこんな阿呆なことは言っておりませんが。 ***********************************************************
 
  日帰り手術とは?
 
 手術を受けた当日または翌朝(術後24時間以内)に、退院できる手術のことです。忙しい方、入院なんてしたくないという方には、非常に便利なシステムです。日帰り手術は、どなたにも可能なわけではなく、対象になるのは「健康な患者さん」です。手術・入院と聞くと重病人のような感覚に陥ってしまいますが、日常生活に何の支障もなく、手術を必要とする病気以外は、“元気です”と言う方は「健康な患者さん」です。
 日帰り手術は、そんな健康な患者さんを対象に、もっと手軽に医療を受けていただける新しい医療システムです。

入院メモ@

 病院で頂いてきた、病態と手術・入院に関するメモを、以下ほぼそのままの形でここへ。病院名と患者名は変えてありますが。
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                    ライーヨー総合病院 耳鼻咽喉科
              
 患者名: Tarachka様
  病名: 鼻中隔彎曲症
  病態: 鼻の真ん中を仕切る軟骨、骨が曲がっています。
  症状: 鼻づまり
  手術: 鼻中隔矯正術, 右下甲介切除術
      鼻の入り口の粘膜を切ります。
      中の曲がった軟骨、骨を取り除きます。
      手術は約1時間かかります。
  目的: 鼻づまりの改善
 合併症: 出血→安静、止血剤
      痛み→痛み止め、冷やす
 
      鼻中隔に穴があくことがあります。
      その際は場合によっては呼吸の度に音が鳴ることがあります。
      また、かえって鼻が詰まってくることがあります。
      鼻の軟骨をとりすぎた場合、鼻の変形をきたすことがあります。

2004年06月15日

うるさい患者

 どうやらわたしの鼻は曲がっているらしい。それが「鼻中隔湾曲症」と診断され、手術で鼻の湾曲をほぼ真っ直ぐになるよう矯正することに決まって早一週間。手術は、7月の上旬にしてもらうことになりました。

 昨日は、病院にて手術のための事前検査をしてきました。採血・採尿はもちろん、胸部のCTや心電図を取ったり、「耳たぶを突き刺し、血液の止まるまでの時間を調べる検査」などをさせられました。採血は、腕のいい看護士のおかげで少しも痛くなかったのですが、チューブの中をひゅるひゅると引き上げられてゆく自分の血液をじっと眺めるのは、あまり面白いことではありません。その他の検査も、決して興味深いものでもなんでもなく、興味を抱くべきは、検査の結果なのだとようやく気付いたのは、検査が全て終わり、手術への段階を意識し始め、ふと恐怖を感じた一日の終わりでした。(結果は、また来週に教えてもらいます)

 医者は、午前中には数こなしとばかりに、入院と予約、外来の患者を大量に診て、午後に手術をします。極度の疲労の中で手術をして失敗でもされたら、こちらはたまりません。そうするとやはり、患者は手術が失敗した時のことも考えてしまいます。それは漠然とした恐怖で、物理的にも自分で施しようのない分、「ぼんやりとした不安」のような、掴み所のないものです。

 今年薬剤師になったばかりの友達が、「そんなに難しい手術じゃないし、心配しなくても大丈夫だよ。それよりも、手術のあとのプラス面を考えてみては?」と勇気付けてくれましたが、その通り、鼻の通りがよくなった時のプラス面を想像していようと思います。前へ、前へ。
 
 どんな治療でもそうですが、先生との信頼関係と、患者が知っておくべき最低限の情報をきちんと知っていることは、快復に不可欠の要素だと、今回の治療を通しても、ひしひしと感じます。まあ、万が一、医者が手術を失敗した場合は、その医者をテーマに詩を書いて、ありとあらゆる場所に発表するつもりです(爆)。

2004年06月09日

鼻中隔湾曲症

 
 注)あまり美しくない話ですので、食前・食中・食後にはお読みにならないことをオススメします(そんなに過激じゃないけど)。
 
 昨日、先日撮ってもらった鼻のCTを診てもらいに病院へ行ってきました。そうして見た自分の鼻骨の写真ですが、先生も感心するほど、見事にS字を描いて捻じ曲がっていました。事前に本やネットで調べるなどして検討をつけていた通り、わたしは「鼻中隔湾曲症」という病気で、左右の鼻の穴を隔てる軟骨(鼻中隔)が異常に曲がっています。普通、誰の鼻にも多少の歪みはあるそうですが、S字を描くまでの人は滅多にいないそうです。しかもわたしの場合、歪んだ軟骨が右の鼻の穴の粘膜を圧迫し、そこが炎症を起こしているそうなのです。
   
 鼻中隔湾曲症の症状は、ずばり「鼻づまり」。治療は手術しかありません。曲がった軟骨を削るなり、剥離するなりして、整えるのです。手術は局部麻酔で一時間程度で終わり、入院は1泊2日(10日近く入院させられる病院もあるようですが)。術後5日間ほどは鼻にガーゼを詰めて生活することになるそうです。万が一、軟骨を削り過ぎた場合には、逆に鼻が詰まりやすくなったり、息をする度にヒューヒューと音がするようになったり、また、鼻が変形することもあるそうですが、ここは、そうならないことを祈るばかりです。
   
 しかし、鼻の通りがよくなったら、どれだけ快適でしょう。口呼吸による口渇も、鼻づまりで頭がボーっとすることも、喘息の発作を起こしてそれこそ呼吸ができなくなることも、それらすべてから解消されるのです。
   
 ということで、わたしは鼻中隔湾曲症と、腫れた鼻の粘膜を切除する手術をしてもらうことに決めました。もちろん、手術に対する不安や疑問がないわけではないので、担当の先生には、ウザがられそうになるほど、質問を投げかけてきました(特に後遺症の話を入念に)。来週も再来週も、手術前の検査のために病院へ行きますので、また色々と聞いてこようと思います。  
 世の中でいくらウザがられても構わないのは、「医者」という人たちだけ。

2004年05月12日

鼻の曲がった女

gold pedicure どうも皆様、ずどらーすとびーちぇ。ここには3日ぶりの出現、Tarachkaでございます。
 実家に戻っていたわたくしですが、その僅かな時間は、ある総合病院での待ち時間で、ほとんど潰れてしまいました。
 わたくしの取柄は、「ほぼ健康」という外にありません。そんなわたくしに、一体どんな健康に関する身体的問題があるというのでしょうか。それは、「鼻が歪曲している」という奇妙な問題なのです。どうやら、片方の鼻の穴が、もう片方に較べて小さく、それが歪曲の原因になっているらしい。元々アレルギー性鼻炎で、鼻がつまりやすく、そのクスリをもらおうと病院へ行ったのですが、そこで、その問題を医者から指摘されました。それは私自身も中学生の頃から、証明写真を撮るたびに気になっていた、小さな悩みでした。しかし友人や親などに聞いても、誰にも全然気付かれないという程度の歪曲でしたので、あまり気にせずに、そのまま生活していました。
 幼稚園生の頃の写真を見ても、鼻は曲っていません。何かにぶつけた覚えもないし、誰かに殴られたなんてこともない。わたくしの鼻は、20年の歳月をかけて、少しずつ捻じ曲がっていったのです。鼻の骨を削って鼻の通りをよくすれば、鼻づまりで頭がポーッとすることもなくなるのだろうかと思うと、親が金を出してくれるという限り、手術をしようかとも考えます。まあ、どうしたってアレルギーは治りませんが。鼻と一緒に精神も偏屈していったというのはつまらない冗談ですが、鼻を治せば、何かが楽になってくれるのではないかと、暗闇の中に、妙な期待をしているのも事実です。
 少々下品な話、失礼致しました。
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